自立した女性はお金の知識「マネーリテラシー」を身につけましょう!

私が以前に執筆した、シグマルの連載記事

『投資&資産形成美人を目指す「金融改革本格起動元年2017」について』
『早めに考えておきたい老後資金!夢の数値化で「自助努力」の計画を』

こちらの2記事を書かせて頂きましたが、読んでいただいた方は「実際どうしたらいの?」という疑問がでてくると思います。

私たち日本人は成人前に『投資教育』というものを残念ながら受けていません。一流大学を卒業しても、経済学部以外の学生さんはお金に関することは弱いようです。

実際私の周りの才女たち(法学部や理工学部を卒業した人たち等)は、「お金のことわからないから教えてね」と一番聞いてきます。いかに日本はマネーリテラシー(お金に対しての最低限の知識)が遅れているかがわかります。




1:両親・祖父母の投資に対しての考え方を改める

最近とても面白い本を拝読しました。

セゾン投信社長:中野晴啓氏の新刊『お金のウソ』(ダイヤモンド出版)

中野氏は価値ある投資信託に贈られるR&Iファンド大賞を4年連続で受賞。毎年、日本全国でセミナーを100ヶ所以上のところで開催されていますが、最近では大学でも講義をされています。そこで中野氏は危機感を覚えたそうなのです。

それは、今の若者のお金全般の考え方は「親の一方的な刷り込み」で成り立っているとか。お金に詳しいはずの経済学部の学生でも全く同じでイメージ悪く、中でも投資信託については、
■「怖い」
■「危ない」
■「ギャンブル」
■「汚いもの」
と1965年生まれの私たちが、大人から聞いたこと、バブル期に抱いてしまった金融商品への不安感が、そのまま若者へ投影されているようでした。

それはそうですよね、彼らの両親は私と同じ世代ですから。

マネーリテラシー不足がうかがえる

また、別の優良投資信託を運用している会社社長が、教員を集めたセミナーで投資に関する話をした時、参加した人ほぼ全員から、「今日の内容は目からウロコでした。ずっと投資は悪いことだと思っていました」と言ったとか。

ここでもマネーリテラシー不足がうかがえます。親や教育者がそうであれば、子どもがそう思うのも仕方ありません。

しかし、その考え方を脱却し、マネーリテラシーを身につける時代です。それが自分の生活を守ること、人生を守ることと、時代のリーダーたちは発信してくれています。

マネーリテラシーがないから、不安や妄想がふくれてしまうのは、豊かな未来を築くことができなくなる可能性があります。

2:三原則を知っていれば怖くない投資

私の場合は、親の刷り込みというより、バブル期の悪いニュースで「ファンド」とか「投資」という言葉を目や耳で触れ、怖さを感じていました。

しかし私は、FPの資格を取得し、マネーリテラシーを身につけられ、ある「投資原則」を知り、今まで抱えていた恐怖感や疑心が溶けたのです。内容は、
■ 長期
■ 積立
■ 分散

上記3つのキーワードを盛り込んだ投資方法なら、安全性が高く、大きなリスクを回避することができます。

この3つのキーワードを全てクリアしている商品が投資信託なのですが、その理由は下記の通りです。

【 長 期 】

毎日のTVの中で株式の値動きが報道されています。それを聞いて一喜一憂している投資家の映像等をみると「ギャンブル」という印象を確かに受けやすいです。

投資信託も株の影響も受けるので毎日1回価格が決ります。しかし、長い目でみると価格があがる時も、価格が下がることもあります。

価格があがった時は「売る」チャンスでもあり、価格が下がった時は実は「買う」チャンスでもあるのです。だからもっているお金を一度にある銘柄(商品)に投資すると場合によっては大損してしまうこともあります。

また、「複利」の働きも覚えておきましょう。例えば定期預金の1年満期は、利息がついてそこから税金が差し引かれます。100万円預けて1万円利息が付くと2,000円の税金がとられ8,000円が手取りですね(復興増税は加味せず)。

3年定期では?

しかし、3年定期はどうでしょう。

1年目の利息は元本に組み入れられ利息に利息がつき1年定期を3回繰り返すより3年定期の方が受取額は多くなります。

このように利息に利息がつき雪だるまのように大きくなるのが「複利」です。投資においては、固定された「金利」がないので、3年定期のように将来の受取額を事前に把握することはできませんが、それでも利益を受け取らずに元本に組み入れ、次の投資にまわしていく「複利効果」を得る仕組みをつくることで運用効率を上げることができます。

雪だるまも、転がしはじめは小さいですよね。時間をかけて転がすことで大きくなっていきます。それは、お金も同様です。

【 積 立 】

例えば手元に100万円あったとします。「このお金を投資してみよう」と思った時「面倒くさい」と一度に投資に回さないでください。10万円×10回位に分けて、できたらその後もコツコツと積立してください。理由は「価格変動に対応する」ためです。

~マンゴ1個を例に例える~(投資月々1万円・1年間継続した場合)
■ 1月15日  @2,500円=4個購入できる
■ 2月15日  @3,000円=3.3個購入できる
■ 3月15日  @3,000円=3.3個購入できる
■ 4月15日  @2,000円=5個購入できる
■ 5月15日  @2,000円=5個購入できる
■ 6月15日  @1,500円=6.6個購入できる

この半年のサイクルと同じことが2回続いたとします。そうすると1年で買えるマンゴは

■ 12万円一括で購入した場合→48個
■ 毎月1万円分割で購入した場合→54.4個

実は、価格が下がることで沢山買えるのです。これを「長期」で組めばその差はドンドン大きくなり、「価格変動」のリスクを回避することができます。

この時のポイントは「一定のリズムで買う」ということです。占いなどに左右されるひたすら自分で購入する日を決めましょう。お誕生日や記念日などにするのもいいですね。(お誕生日は年に1回なので、毎月15日など日を決めてとかの方がよいかと思います)

【 分 散 】

私たちFPがよく聞く「ひとつの籠に卵をのせて運ばない」という話しがあります。卵10個を同じ籠にのせて運んでいる時に、転倒したら全て割れますね。

しかし、3つの籠に分けて運んだら、転倒するリスクは1/3となり、2/3の卵は無事です。銘柄・商品種類を分けることでリスクが軽減されます。株に全てを投じるようなことをすると破産してしまうこともありうるのです。

また、最近いわれているのは「国際分散」です。金利のない日本、財政赤字の日本、人口の大幅減が懸念され超高齢化社会が待っている「日本円」に偏って投資、貯蓄していると、日本国と共倒れしてしまいます。

分散投資をすることでバランスが保てる

ここは広く世界中に分散投資をすることでバランスが保てることになるでしょう。例えどこかの国勢がダウンしても、他でカバーできますから安心です。

以上のような理由で「長期・分散・積立」は投資で損をしない、利益を捻出する方法です。マネーリテラシーの基礎ですから覚えておいてください。

私はFP以前、保険を「一括で支払う」専門でした。その方法は総支払額が安くなるので得かと思っていましたが、マネーリテラシーがないと損をします。

先日保険の見直しで外貨建て生命保険に加入をした時は、もちろん為替リスク回避の為に月々払いにしました。

3:MY投資マインド・ルールを立て、計画的な投資を行う

仕事に対して「PLAN・DO・SEE」を行うことは、もう当たり前になりましたね。投資も一緒です。自分で正しい情報を仕入れ、方向性を定め、方法を決める。

そして、継続的に勉強をして知識の仕入れと更新をしてくる。そうすると毎日のニュースをみるのも楽しくなりますよ。

首相官邸LINE

ところで皆さんは『首相官邸LINE』というものをご存知ですか?このLINEのホームに国からの情報発信がされています。

2017年7月5日に『骨太方針2017』という内容が発信されました。これは安倍内閣重要政策の紹介です。

こちらにはマネーリテラシーで何を優先的にしたらいいか、国は今どんな問題を抱え、何を改善するように動いているのだろう、というものが見えます。

国策で動いているものには節税などのメリットがおまけでついてきます。その方針に沿った情報はあなたにとって有益です。ご活用下さい。

さいごに

ファッション、メイク、仕事、マナーや教養と同じようにマネーリテラシーを身につけることは、自立を目指す女性にとってあたり前になってきています。

シグマル訪問者の皆さまは、時代のリーダーとしてしっかり身につけていただくことを願っています。

ABOUTこの記事をかいた人

寺門美和子

ファイナンシャルプランナー(FP)/夫婦問題カウンセラー。約20年間元夫の仕事に従事していましたが離婚を機に職を失いW資格を取得しました。FPとしてこれからの時代を見据え、顧客本位のコンサルティングを行う企業に属さない独立系FPです。国策であり老後資金・資産形成に欠かせない確定拠出年金のエキスパートを育成する山中塾で学び『確定拠出年金相談ねっと』認定FPとなる。自らの経験を活かし自助努力が不可欠になる時代に添う、女性の自立支援・サポートをしていく事をライフワークとしております。

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