監護権を持つ親として事前に知っておきたい面会交流の心構え

離婚して「やっと自由の身だ」と思うのも束の間。子連れ離婚の場合、直後に始まるのが面会交流です。
いがみ合った元夫とやりとりをしなくてはなりません。夫婦関係は破綻しても親同士としての関わりを継続するということを、離婚する前に知っておくことが、子どもの健やかな成長につながるポイントとなります。

面会交流の現状

年々増えている日本の離婚率。現在、その件数は年間23万件。

そのうち未成年の子どもがいる子連れ離婚は13万件にものぼります。驚くことに、離れて暮らす親と会えていない子どもが7割もいるのが現状です。ただでさえ、辛い思いをしているのに輪をかけて、親と突然会えなくなってしまう状況に子どもを追い込んでしまってよいのでしょうか。

離婚前には気づかない壁

離婚直後から始まる面会交流。こじれた元夫と連絡を取ったり顔を合わせなくてはならないという大きな壁にぶつかります。日時や場所などちょっとしたことを決めるだけでもこじれて過度なストレスになることも。

離婚前は目の前のことで精一杯で面会交流のことは後回しになりがちです。いざ面会交流を目の当たりにすると、頼りにしていた弁護士はもういません。相談できる人もいないまま、元夫と関わることが嫌で面会交流をおざなりにしてしまう……なんてこともありがちです。

子どもは親の顔色をうかがいます

子どもにとって親の離婚は大事件。突然、父親がいなくなってしまい、「どうして突然いなくなっちゃったの?僕のせいなの?私がいい子になれば戻ってくるの?」と会いたくて寂しくて胸が張り裂けそうになっていることでしょう。

そんな思いをしながらも、一緒に暮らす親(監護親)の顔色を見て、会いたいと思っても、「会いたいって言ったら怒られるかな、悲しがるかな、嫌がるかな」と思いをめぐらせ、自分から「会いたい」と言い出すことができません。

また、母親が父親の悪口を言うと、言い返すこともできず、しまいには本当に父親のことを憎んでしまう恐れもあります。
もしも、「父親に会いたくない」と言っているのであれば、少なからず監護親の影響によるのではないでしょうか。

その言葉は本心であるとはかぎりません。子どもが面会交流を楽しみに思えるかどうかは監護親次第なのです。

離れて暮らしても親子はずっと親子

面会交流は子どものための権利です。会いたいと思っていても会わせてもらえなかった、会いたいと言えなかったという記憶は大人になっても拭えることはないでしょう。

父親も母親も唯一無二の存在。離婚して夫婦は破綻しても親子は一生続きます。そして、親同士として元夫との関わりも子どもが大きくなるまで続きます。

子どものために、相手と最低限でも冷静に連絡を取り合える関係を築くこと、そして親として夫婦関係と親子関係を切り離して考える必要があることを、夫婦が別れる前に認識しておくことが大事ですね。

ABOUTこの記事をかいた人

しばはし聡子

東京都在住。中学生の息子を育てるシングルマザーです。自身の離婚経験を生かし、同じように悩み苦しむ方の手助けをしたという思いから夫婦問題カウンセラーの資格を取得し「後悔しない決断」ができるようサポートしています。また、離婚後の親子関係の継続を重んじ「一般社団法人りむすび」を設立。講演会やワークショップ等を通して共同養育普及活動を行っています。

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