元夫と関わりたくないあなたへ!自分のためにもなる面会交流のコツ

離婚してやっと相手と関わらなくてよくなった!と開放感にひたるのも束の間。

みなさん、面会交流ってどうされていますか。公正証書で回数や時間などをきちんと決めたものの、いざ始めるとなると、連絡をとることにストレスを感じ、ついつい後回しに・・・なんてことも。

この「面会交流」。どうやって乗り越えていったらよいのか見ていきましょう。




「面会交流」は子どもの権利

民法第766条第1項に

「父母が協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき者、父又は母と子との面会及びその他の交流、子の監護に要する費用の分担その他の子の監護について必要な事項は、その協議で定める。この場合においては、子の利益を最も優先して考慮しなければならない」

引用元: Wikibooks・民法第766条
と、書かれています。

この「「父又は母と子との面会及びその他の交流」というのが「面会交流」のことで、離れて暮らす親と会うための子どものための権利なのです。

別居・離婚後の子どもの気持ち

突然の別居や離婚で、子どもたちはどんな気持ちでいるのでしょうか。引越しや転校などで環境が一変し、ただでさえ不安定な気持ちになっていることでしょう。

それに加え、一番甘えたい母親もピリピリしていて頼ることもできず、母親の機嫌を伺いながら過ごしている子どもも少なくありません。

この先どうなるのか、父親とはいつ会えるのか、父親に会いたいと思っても会いたいって言ったらお母さんがかわいそうだから言えない・・・そんな思いを抱きながらも誰にも相談できずにひとりで悩み苦しんでいる子どもたち。

もし自分が子どもの立場だったらどんな気持ちになるかと考えると、容易に想像ができますね。

「子どものため」はわかっているけど・・・

「親の都合で別居や離婚をしたのだから、子どもには迷惑かけてはいけない」。

愛する我が子を苦しめたい母親などいませんから、誰しも頭では理解できること。にもかかわらず、父親を会わせることに後ろ向きになってしまうのは、元夫との関係がこじれ関わることが困難な状況だからだという人も多いでしょう。

また、「私が会わせたくないから子どもも会いたいと思っていないはず」と、自分の感情と子どもの気持ちを混同してしまうことも。

「子どものために面会交流をさせるべき」ということは、頭の片隅ではわかっていても、それができないから苦しんでいて、「子どものため」と頭ごなしに正論を言われることで、その言葉に潰されていってしまうこともあるかもしれません。

面会交流に前向きになれるコツ

「子どものため」に苦しくなってしまう場合は、発想を変えてみることも大事です。どのように変えるかというと、「自分のため」と割り切ってみることです。

自分にとってメリットがあると思えることであれば、一歩踏み出し始められるのではないでしょうか。「自分のため」とは、どのようなことなのか挙げていってみましょう。

達成感

そもそも、元夫という存在と関わることがストレスな人も多いはず。離婚後、関わりたくないがあまりに面会交流を行わずに逃げ続けていたりしませんか。

ところが、逃げ続けてもストレスがなくなるわけではなく常に怯えていないといけない状況になってしまいます。

その状況を打破するには、そのストレスの根源である元夫と向き合って乗り越えてしまうのです。そうすることによって、面会交流や元夫へのストレスが軽減され、自分自身が楽になれることも。

ずっとこの先逃げ続けるよりも、一度勇気を出して向き合うと達成感や爽快感を感じ、前向きに取り組むきっかけをつかむことができます。

優越感

面会交流を行うと、元夫から「ありがとう」と言われる機会が増えます。

離婚理由はそれぞれですが、仮に結婚生活中に元夫の方が、立場が強く辛い思いをしていたのであれば、元夫からお礼を言われるという場面は、今まで結婚生活中に味わうことのできなかった優越感を感じることも。

お得感

これが一番のメリットとも言えます。ベビーシッターに預けると費用がかかりますが、面会交流で元夫に預けるのであればいつでも無料です。

しかも、延長しても延長料はなし。さらには、面会交流中に子どもがほしいものを買ってもらったり、美味しいものを食べさせてもらったりすれば、一石三鳥です。

預けている間は、ひとりの時間を過ごすことができますから、ゆっくり休むもよし、美容院に行ったり友人と食事に行ったり、自己実現に時間を使ったり有効に時間を活用できますね。

元夫を「頼る」と思うとなかなか踏み出せませんが、早い段階で、心の中で「使う」と割り切ることもコツと言えます。

結果して子どものためになる

頭の中では、「自分のため」と思いながら面会交流を進めていくことで、子どもは父親と会える機会が増え、元夫も子育てをもっとサポートしたいという気持ちが強くなり、結果して「子どものため」になるのです。

最初から無理して、「子どものために面会交流を頑張らなくてはいけない」と優等生ママになることを意気込んだり、逆に「会わせたくないから会わせない」と頑なに拒絶したりするよりは、まずは自分にメリットを感じながら進めていくことで徐々に子どものためにと思えるようになればよいのではないでしょうか。

さいごに

離婚して夫婦は破綻しても親子関係は続きますし、親同士として元夫との関係も続きます。
ご自身を追い詰めずに楽に面会交流を進めていけるよう、一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

ABOUTこの記事をかいた人

しばはし聡子

中学生の息子と暮らす子連れ離婚経験者。面会交流に後ろ向きな思いを乗り越えた経験を生かし、離婚後の子育てや相手方との関わりで悩む親、そして子どもの一助となりたい思いから「一般社団法人りむすび」を設立。 現在、個別相談や面会交流支援に加え、講演や執筆を通して共同養育普及活動を実施中。

2 件のコメント

  • 全部がここに当てはまるとは思えない。きれいごととしか感じない。でもすべてを拒否る気はないが、何事もケース バイ ケースである。
    優越感なんていらなくない?
    ましてや『ありがとう』と言う相方はどれ程いる?
    ここにかかれている内容が当てはまるのは、ごく一部だと思う

  • はじめまして。

    面会交流で裁判を起こされている母です。
    こうだったらいいのになと思いながら読ませていただきました。

    何度も裁判所立ち会いの下、試行面会をしました。裁判所の指示に従わない父親。裁判所が何度も中断や中止を決定したのに、面会実施の結論がでました。

    間接強制をかけられない判決を出すのが、裁判官にできる精一杯だったようです。

    その後、立ち会いのNPOを恫喝するも相手にされず、結局裁判を起こしてきました。

    裁判官や調査官、調停員等、仲介者を信じて私が誠実に話し合いに応じれば応じるほど、相手は要求をつり上げていきました。

    相手によるなあと思いました。

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