変化する子どもの受験事情、何を基準に学校を選びますか!?

衆議院選挙戦をみていたら、「教育の無償化」「かわいい子どもの未来を明るく」など、教育問題を取り上げている政党が多いようでした。
それだけ、家計にとっての教育費の負担は大きいですね。
正直、子どもがいない私は、今までは関心度が低い問題でした。
しかし、夫婦問題カウンセラーとして、生活費を貰えない奥様の相談を受け、その負担の大きさに驚きました。
シングルマザーの方、これから離婚を考えている方には、この問題のプライオリティは高いのではないでしょうか?
実際私も、何人かの相談者に、教育費を理由に、離婚の時期を先送りすることを勧めました。
まだ、就学前のお子さんがいる方は、早めにこの問題と向き合うことをお勧めします。

中学受験事情

東京都教育委員会公表の公立学校卒業者の進路状況調査・平成25年度版によると、公立小学高進学率は都内の公立中学へ81%強。
中高一貫1%強、私立16%強、国立0.4%だそうです。
18%の人が私学などの学校へ進むのですね。
なかでも、中学受験率の高い千代田区では、受験を要する学校への進学率は55.5%を占めているとか。
これには驚きました。
しかし、全体的には減少傾向。全国平均では7%位だそうです。
私が小学生だった1977年頃(東京都中野区)確かに10%以上いたかもしれません。

高校受験事情

相談者の学費を調べることをきっかけに、まるで父兄の様に学校について調べました。
また、小さな子どもを抱えている友人にも事情を聞くと、30数年前とは事情が大違いなのですね。
各家庭での教育方針はそれぞれですが、早め早めに情報収集をすることをお勧めします。
また、地域ごとに制度が変わるので、引越などの予定がある人は現在の都道府県と、引越先の都道府県の差も確認すると良いと思います。
また、5年ひと昔…と言われる昨今ですが「学校の偏差値」も大きく変化しております。
私の姉の高校などは、姉が卒業後高校野球で優勝したのをきっかけに、偏差値が一時期20近くもあがり驚きました。
自分が学生だった頃の感覚で「あの高校なら、うちの子でも大丈夫だろう」など、楽観視していると慌てることになります。
また、最近は耐震構造の問題で学校の校舎や体育館の建て替えをしている所もあるようです。
そうするとその費用が、学費に反映されて、噂で聞いていたより経費がかかってしまった、という場合もあります。
実際、私の相談者の方がそうでした。自分の経験、人の噂ではなく、「根拠となる客観的な情報」収集をしましょう。
結構ママ友情報を鵜呑みにしている人が多いので要注意です。

学校選びの基準

そもそも学校選びは、何を基準にしているのでしょうか?
中学受験

  • 教育方針、校風がよかった
  • 大学の進学率
  • 偏差値難易度(実力相応)
  • クラブ、部活動

高校受験

  • 偏差値難易度(実力相応)
  • 通学便利
  • 教育方針、校風がよかった
  • 学費が適度
  • 大学の進学率
  • 生徒の自主性
  • クラブ、部活動
  • 施設の充実

上記の様な傾向があり、中学、高校ともあまり変わりはありません。
しかし、高校選びとなると、「複数重視」とお金の問題や、通学時間、施設の充実など「ハードな側面」が重視されているようです。

この中でも、お金に関わる問題として「スポーツ・部活動」にスポットをあててみたいと思います。

スポーツを目的に進学することとお金の問題

私の友人の中にも、子どもにサッカーや野球を一生懸命にやらせている人がいます。また女の子の場合は、ダンスでしょうか。
以前は、送り迎えや会合への参加など「母親の時間的な拘束」に目がいっていました。
しかし、FP業務やカウンセラー業務の中で「お金の問題」に目が向くようになり、その膨大な費用に驚きました。
余力のあるご家庭では、細かいお金は「入学後に調べれば良い」と思いますが、ギリギリで学校を選択している家庭の場合は、事前にしっかりとした調査をしておいた方が賢明です。
なぜなら、スポーツ系の部活では予想外の支出があるようなのです。

都内私学のサッカー部に入部した高一男子のケース

下記は、私が実際にご相談を受けたケースです。都内の私学に通い始めた、高校一年生の男子の部活にかかる月額のコストは以下のようでした。

部活交通費 23,400円 校内にグランドがないので週4回練習へ
部活遠征費 15,300 土日は、都内や隣県に行くそうです
部費雑費 3,000円 応援GOODS等が年間4~5万必要
サッカー用品 11,250円 ストッキング代
保護者会交通費 2,000円 月に3回位集まるそうです
保護者会活動雑費 3,000円 ランチやお茶代
間食・ドリンク代 9,000円 子どもが授業後に食べる
合計 66,950円

この他に、ユニフォーム代や年間の部活代が別途かかります。
正直、ここまで費用がかさむとは思わず、入学後資金の拠出に四苦八苦したそうです。
特に父親には理解してもらえず、夫婦問題の破綻の原因にもなりました。
私の方で年間の金額を出して、相談者にみせたところ、想像以上のようでした。
部活を辞めるわけにもいかず、勿論頑張っている息子を応援したいので、対策としてはお母さんが仕事を始めることになりました。

塾のコストはどれくらいなの?

平成27年度(2015年)文部省の発表では、現役高校生の大学進学率は54.6%だそうです。
実際の感触ではもう少し高い気もしますが、もはや大学進学はマストの時代ですね。
スポーツ推薦で高校に入学した子どもたちは、やはり学力において若干成績が低い傾向があるとか。
最近の高校部活は大変優れていて、その為に休日返上で取組まれているようですから、無理もありません。
しかし、学校の担任から、1年生の夏休みに入ると父兄は呼び出されて、大学受験対策を言われ始めるそうです。
つい、3ヶ月前に高校に入学したばかりなのに、驚きます。
どうやら、大学へのスポーツ推薦枠は2年生の1学期の成績で決まるそうなのです。
学校の授業だけでは追いつかず、通塾も検討しました。
どうせ入るなら、合格率の高い塾に通わせたいのが親心です。
“評判の良い塾”を調べたら、週3回3教科でなんと1年間 99万円かかるとか。
塾では、通常の授業だけでなく、春・夏・冬季講習会、教室維持費もかかるところがあります。
2年半通わせたら、250万円ものお金の支出があるのです。
この数字はサイトで下調べした以上の数字で、相談者さんと現実をみて愕然としました。
塾の質を落とすとか、遠方の安い塾に通わせるとか、様々な手段はありますが、大きな支出に代わりはありません。

大学に通ったら楽になるの?

無事に希望のスポーツ大学に入学したとしましょう。
今度は多額の“寮費”が待っています。
ある大学の寮に入った場合は4年間で540万円かかるそうです。
部活動で、アルバイトもままならないでしょう。
そうしたら、昼食代やおこづかい等も必要となります。
子どもがいない私は不覚にも「もし子どもがいたら文化部に入って欲しい」など考えてしまいました。
親御さんたちの経済力は凄いな~と感心するばかりです。

我が家ではどう考えても学費は無理じゃないかな?

少子高齢化は我が国の最大の課題です。子育て世代の経済的負担をそのままにしていては、国力が衰えてしまうのは免れません。各自治体で対策が練られ、大阪市では「年収590万円未満世帯」は実質授業料が無償となります。また各都道府県別の「高校授業料無償化 最新情報」というサイトがありますので、チェックしてみてください。
出典:高校授業料無償化.net

高校・大学奨学金制度

高校生でも奨学金をもらえる制度があるのはご存知ですか?
旧日本育英会が今までは取組んでいましたが、平成17年度から各都道府県に管轄が移管されたそうです。
また2017年度より、私が所属するファイナンシャルプランナー協会では“スカラシップアドバイザー”という資格が設けられました。
この資格は、大学進学における奨学金についての周知・広報活動を主なる目的として、高校に派遣されるアドバイザーです。
活動はこれからだと思いますので、乞うご期待ください。
(詳細は学校にお問い合わせください)

何歳から学費は貯めればいいのでしょうか?

私の三重に住む友人の息子さんは、現在兄弟2人で東京暮らしをしています。
弟さんが入学したことをきっかけに、マンションを購入したとか。
先日ランチをした時に「凄いね~」と話していたら、スポンサーはご祖父様でした。
義父さまの唯一の趣味は「株と投資」だそうで、長期投資をしている資金で購入されたそうです。
ここでもまた「長期投資」の安全性と確実性を知りました。
お子さんが生まれたら即、小さな金額から“教育資金”の積み立て投資を始めるといいでしょう。
「長期」「分散」「積立」で賢く資産形成してください。
幼稚園・小学生の頃になると、性格や適性がわかりますから、その頃から大よその学校を決めて予算出しをしておくといいですね。
やはり親としては「子どもの行きたい学校に行かせてあげる」ことが夢でしょう。
夢の実現には、数値化をし、資金計画をたてることが何よりです。

また、スポーツをするお子さんは怪我がつきものです。
現在、東京都では中学生までは医療費の助成金が支給され、1通院辺り上限200円となっています。
また千代田区は高校生まで助成が継続されます。
もし、居住地を選択できる立場にあるなら、各自治体の医療費助成金制度も調べてみると良いと思います。

金融商品はチェクをかかさずに

2018年から始まる「積立ニーサ」などは、教育資金にはとても良い制度です。
また、都度制度は変わりますから、金融商品へのアンテナは常に高く、磨いておいてください。
学資保険にもメリットデメリットがあります。
予算と積立期間により異なってきますから、専門家にご相談することをお勧めします。

子どもともオープンに話しましょう

もし、自分に年頃の子どもがいて、驚く位に優秀で、有名な私学に行きたいと言ったらどうするのかな…などと考えてみました。
また、男の子がプロ野球やサッカー選手になりたいと言ったら…どうするだろうと。
離婚した私には、頑張って人並み位のことはしてあげることができても、特別なことはできないと思います。
小学校高学年になると、物の道理がわかり始めます。
子どもにもあらかじめ「我が家の経済状況は○○だから、進学は国立頑張ってね」とか「部活頑張るのはいいけど、お金をかけられるのは○○までだよ、ごめんね」と素直に話すのがいいと思います。
子どもに見栄を張る必要はないですよね。
偉人伝などでも「我が家は貧乏で…」などと、豪語している人もいます。
実情を早い段階で伝える。
そこ大事なのではないですか?
良いことも悪いことも、問題も課題も、家族でシェアしてこそ、人生が豊かになれると思います。

子育ては大変でしょうが、子どもは宝です。
将来きっと素敵な出来事が沢山待っていると思いますので、頑張ってください。

ABOUTこの記事をかいた人

寺門美和子

ファイナンシャルプランナー(FP)/夫婦問題カウンセラー。約20年間元夫の仕事に従事していましたが離婚を機に職を失いW資格を取得しました。FPとしてこれからの時代を見据え、顧客本位のコンサルティングを行う企業に属さない独立系FPです。国策であり老後資金・資産形成に欠かせない確定拠出年金のエキスパートを育成する山中塾で学び『確定拠出年金相談ねっと』認定FPとなる。自らの経験を活かし自助努力が不可欠になる時代に添う、女性の自立支援・サポートをしていく事をライフワークとしております。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)