「離婚しても親はふたり」面会交流が円滑に行われるために必要な心得

「結婚以上に大変なこと」と、よく言われる離婚。

ようやく離婚にたどり着けたあなたは、それまでの道のりを振り返ったとき「やっと身も心もフリーになれた!相手ともう関わらなくていい」と、思っていたりしませんか。

子連れ離婚の場合は、いくら夫婦関係が破綻しても親子関係は続きます。事情があって別れた相手でもお子さんにとっては唯一の父親です。

事情があって別れた以上、「元夫には二度と会わせたくない」と思っている人もいるかもしれませんが、果たして子どもにとっても、「父親と会わせないことが幸せ」なのでしょうか。

面会交流ができていない理由は2パターン

会わせたくない理由は、大きく分けて2パターンに分類されます。ひとつずつみていきましょう。

面会交流自体がNG

「会わせることによって相手を喜ばせたくない」「相手に罰を与えたい」「会わせることによって子どもが相手に懐くことがおもしろくない」「会わせると子どもを甘やかしそうで躾に影響する」など、会わせること自体に後ろ向きなパターンです。

自分自身、元夫への憎しみと親子関係がまだきちんと整理がついておらず、相手への拒絶感や嫌悪感があるあまりに、子どもの気持ちが二の次になってしまっている状況です。

相手とのやりとりがNG

離婚の渦中は弁護士に任せていて相手と全く連絡を取っていなかったが故に、面会交流するつもりはあるけれど、相手と連絡を取ることができなくて、結果して面会交流を行えていないパターンです。

離婚前に親同士として関わることへの心の準備ができていないことが原因で後ろ向きなってしまいます。

これは、日本の社会が離婚した後は片方の親が育てるという風潮や固定概念があることも起因しているのではないでしょうか。

離婚前に知っておくべきこと

面会交流の回数などを公正証書で決めたものの、いざ行うとなると、既に弁護士もおらず、どうやって連絡をとればいいのかわからず、放置してしまうなんてことも。

いつのまにか会わせないまま月日が経ち、相手から憤りの連絡が来ると余計に逃げてしまうなど、折角やる気があっても悪循環でうまくまわらないなんてこともあると思います。

親同士として関わりは続く

ここで大事なのは、「相手と親同士として関わりが続く」ということを離婚前に念頭においておくことです。

自分自身の感情だけを前面に出すのではなく、今後の父親と子ども関係、そして親同士の関係を鑑みて、心の準備をしておくことで、スタートが切りやすくなります。

お互いが心の歩み寄りを

信頼関係をなくした相手に歩み寄りをするというのは簡単なことではありませんが、早い段階で親同士と割り切ることで楽になることもあります。

それにはお互いの努力が必要になってきます。相手が変わることを期待すると裏切られた気持ちが強くなり、余計に嫌悪感を持ってしまいますが、相手に期待せず、まず自分がどう変われるかを考えてみましょう。

逃げ続けるより向き合う方が楽になれるかもしれません。

離婚前に知っておくためには

渦中は離婚することに神経が注がれ、その後の面会交流のことまで頭がまわらないことも。

離婚前に親の心得を知っておくためにも、行政の相談窓口や弁護士などから、面会交流の大切さについて話してくれる機会が増えるとよいですね。

面会交流をすることのメリット

子どもにとってはもちろんのこと、実は自分自身にとってもメリットが多いこともあるのです。

子どもが両親の愛情たくさん感じることができる

親の離婚でただでさえ傷ついている子どもたち。離れた親と突然会えなくなることはさらに辛い思いをさせてしまいます。

子どもは母親の顔色を伺います。「お父さんに会いたいけど会いたいって言ったらお母さんが悲しむかな。怒られるかな」と、父親に会いたくても正直に言えないことも。

また、父親の悪口を母親から聞かされているとしたら、子どもの気持ちはどんなに辛いことでしょう。さらには、会えないことによって、自分は父親から忘れられてしまったのかとより悲しい思いをする可能性もあります。

子どもが「会いたくない」と言うから会わせないのではなく、「会いたい」と言いやすい環境、そして離婚しても両親からの愛情をたくさん受けられる環境をつくってあげることも大切ですね。

無料のシッター?!

会わせたくない気持ちを乗り越え、会わせられるようになると、自分自身の予定に合わせて預けたり、ひとりになれる時間ができて気分転換ができます。毎日仕事から帰って急いで夕飯を作るという慌ただしい生活から解放され飲みに行くことだってできます。

迎えに行く時間が遅れても延長料金を取られるわけもなく、たまに子どもがプレゼントをもらったりして、割り切ってシッターと思ってしまうのもいいかもしれません。結果して子どもが父親と会えて楽しい時間が過ごせればよいのです。

また、「子どもの親」としてお互い割り切ると、結婚生活中の時のような喧嘩も減り、良好な関係を築けることもあり、大きなストレスが減るというメリットもあります。

もしも自分に何かあった時の保険にも

離婚したら「一人で育てる!」と力が入っていることもありますが、もし自分が入院をしたり大病を患ったりしたときを想像してみましょう。

子どもを一人きりにさせることなどできないですよね。いざというときに子どものことを心底大切に思う父親とつながりを持っていることは、もしものときのリスクヘッジになります。

離婚したからといってすべて一人で抱えては大変です。頼れるものは頼る、使えるものは使うと割り切ることも大切です。

さいごに

離婚しても親はひとりではなくふたり。

子どもが安心して暮らせるために何が必要なのか、自分自身が「子どもから父親を奪ってしまっていないか」など、あらためて考える機会になればと、思います。

ABOUTこの記事をかいた人

しばはし聡子

東京都在住。中学生の息子を育てるシングルマザーです。自身の離婚経験を生かし、同じように悩み苦しむ方の手助けをしたという思いから夫婦問題カウンセラーの資格を取得し「後悔しない決断」ができるようサポートしています。また、離婚後の親子関係の継続を重んじ「一般社団法人りむすび」を設立。講演会やワークショップ等を通して共同養育普及活動を行っています。

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