次女の中学生時代を考えると今でも「当時は学校から生徒に対する対処の仕方が、他にはなかったのだろうか」と思う気持ちが残っています。
ほんの小さな事がこんなに大きな問題を引き起こすとは思っていませんでした。学校とのやり取りの行き違いから次女は、日に日に荒れてトラブル続きの中学時代になったのでした。
過去の実体験を語るには理由がある
私は子どもが7人いますが、7人ともそれぞれの中学校と比べても次女が通っていた学校は、特殊な感じがしています。
義務教育の中学校の体制が「子どもの教育ではなく排除」という形だったことが今も残念でなりません。当時、シングルマザーの家庭の子どもに対しての差別を感じていました。
どうして私がこの様な話を体験談として、書き進めようとしているのか・・・
それは、「子どもが大人になる成長段階において、家庭をはじめとする生活や学校においての環境、そしてそこに関わるすべての大人との信頼関係が、その子の将来を大きく左右するものとなる」ことを知っておいてほしいからです。
中学生時代は一番情緒不安定?
私が離婚した月の翌月に次女は中学生になりました。中学生時代は、どんな子どもでも精神的に揺れている時期ではないでしょうか?
「なぜあの頃は、子どもも自分もあんなにイライラしていたのか?」と思いますが、このようなメンタル的なことも、過ぎてしまえばわかることであって、その渦中にいる間は自分自身のことには、なかなか気づけないものです。
そして子どもの場合は、その時の周りに居る大人の対応ひとつで、成長過程において大きな影響を受けてしまうのです。次女もその影響を多大に受けてしまったひとりです。
学校から毎日、電話が!
次女が中学生になって暫くすると毎日、学校の先生から私に電話がありました。
今でも覚えていますが最初の電話の用件は「次女さんがキティちゃんの手鏡を持って来ています。没収しようと思っても渡してくれないので、家に帰しますからお母さん学校まで迎えに来て下さい」こんな内容でした。
その日を境に、ほぼ毎日のように電話がなりました。その内容の電話に対して私は「仕事があるので迎えに行けません。家に帰されても誰も家にいないので困ります!」と返答し、仕事が終わってから中学校に行き、先生と話しをする日々でした。
そんなことが続いていたため、「先生は自分のお子さんの学校から仕事中に迎えに来てくださいと言われて、すぐに迎えに行けるのですか?私も先生と同じように一家の大黒柱として生活費を稼がないといけないのです」と伝えたところ、ようやく先生からの「迎えに来てください」の電話はなくなりました。
学校の理不尽な対応に憤りを感じていました
しかし、登校した次女が学校に入れてもらえなかったりなど、その対応に今度は子どもが怒りながら家に帰ってくるようになったりました。
ルール違反をする次女もよくないと思いますし、学校で決められた規則は規則です。しかしその規則も曖昧なものであると感じていました。その理由としては、先生の対応が人によってバラ付きがあったからです。
子どもが起こす問題を見て対応するというのではなく、どちらかというとその子の親を見て対応しているように見えました。
大人の私が感じるぐらいでしたので、子どもはもっと敏感に感じとっていたのではないでしょうか。その先生の対応に不信感を抱き次女は、反抗的な態度をとるようになりました。
とうとう保健室登校に
何度と学校側との話し合いをして、家に帰すのを辞めてもらうようにと試みました。
結果、次女は「保健室なら学校に来ても良い」ということになったのです。
自ら教室に入りたくないという状況ではなく、半ば強制的に保健室登校になってしまったため、益々と学校側に不信感を抱き、先生たちにも反抗的になっていったのです。
子どもに楽しい中学生活をとの思いでした
とは言っても次女は、家では暴れるなどの、反抗的な態度はしませんでした。ですが、学校では日に日に荒んでいくようになりました。
学校からの電話で「今日は、こんな出来事がありました」と先生から注意的な内容の電話が多くなりました。次女に話しを聞いて、その内容で次女を叱ったり、時には先生に談判したりという繰り返しでした。
そのやり取りの中で先生から、私への罵倒ともいえる言葉。それは、「お前みたいなのが親だから、子どもが悪くなるんだ!」と、言われたこと。
さすがの私も、何度も何度も心が折れそうになったりしましたが、それでも「負けてなるものか!」とめげなかったのは、次女を守るのは私しかいない!と思えたからです。
家庭での責任・学校での責任
確かに子どもの教育は家庭からで、親の役割は大きいと思います。
でも中学生時代は精神的にも不安定な時期なので、親だけではフォロー出来ない部分があると思うのです。その不足を中学校生活の中で、親以外の大人の先生であったり、あるいは本人の友達だったり、部活の仲間だったりで補うこともあるのではないでしょうか。
家庭の中の子どもは「親」が、中学校生活では「先生」という大人の目線が必要になってきます。子どもから大人に成長する過程では、親以外の沢山の大人や社会に関わりながら育っていく社会が理想だと思うのです。
双方歩み寄れることが理想的
中学という義務教育の学校でさえ教育の場を与えようとしてくれなかった教育体制に今も憤りは感じています。
ですが、あの当時は私自身も社会のシングルマザーへの様々な厳しい現実に、怒りと悲しみを持っていました。その思いから中学校に対して過敏に反応していたかも知れません。
「我が家には子どもが沢山いるという現状を、理解してもらえないのだろうか?」と、願いたい想いでいっぱいでした。
でもそれは実際、その立場にならないとわからないことですし、女性である母親の私と男性である先生には、なかなか理解し難いことだったのでしょう。
シングルマザーに限らずお子さんを育てているご家庭の方は、家の事情を全て話す必要はないですが、ある程度の話しをして学校に協力を頂くことが大切だと思います。
それでも状況が変わらないのでしたら子どもを守る為に、然るべき所に相談されることも必要です。子どもの想いや、シングルマザーであるひとり親家庭の状況をもう少し理解し、配慮してくれる社会になることを願います。
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