子どもに多いアレルギーの種類とは?原因・症状、対策を知ろう

アレルギーは、日本人の3人にひとりは何らかのアレルギーを持っているといわれており、特に1歳未満の乳児に多く発症します。

そんな身近なアレルギーですが、もしも自分の子どもがアレルギーになったら?どのように対処していけば良いのでしょうか。

今回は、子どもに多いアレルギーの種類や原因・症状についてご紹介していきます。




アレルギーとは

そもそもアレルギーとは、なんでしょうか。私たちの体は、ウイルスや細菌などの異物が侵入した時、体内に「抗体」がつくられ外敵から身を守ろうとします。

この体の防御システムを「免疫」といい、予防接種でも免疫システムを利用しています。
アレルギー反応が起きている時は、本来反応しなくても良い食べ物や花粉などの無害なものに対しても、免疫が過敏に反応し攻撃してしまいます。

つまり、体を守るはずの免疫がマイナスの症状を引き起こしてしまうのが「アレルギー」です。

アレルギーを引き起こす原因|アレルゲン

アレルギーを引き起こす原因の物質を「アレルゲン(抗原)」といいます。

どのアレルゲンに反応するかは人それぞれですが、主に3種類に分かれます。

◎食物性アレルゲン…卵・乳・小麦・落花生・エビなどの食物で発症。
◎吸入性アレルゲン…室内のほこり・カビ・ダニ、スギなどの花粉、カビなどで発症。
◎接触性アレルゲン…化粧品・金属・衣類などの接触で発症。

これらすべてが必ずしも原因ではなく、人によっては食物性と吸収性など2種類以上のアレルゲンを持っており、原因が複雑化しているケースもあります。

さまざまなアレルゲンがありますが、子どもに最も多いのは食物性アレルゲンが引き起こす「食物アレルギー」です。

食物アレルギー|原因と症状

食物アレルギーの原因は、食物に含まれるたんぱく質です。

全てのたんぱく質がアレルギーの原因ではありませんが、消化されにくいたんぱく質が原因と考えられています。卵や小麦など特定の食物でアレルギー反応が起こり、じんましんや湿疹、ゼーゼーと呼吸困難を起こす、嘔吐などの症状が起きます。

一番気をつけたいのが、ぐったりして意識のない状態となる全身のトラブル(アナフィラキシー)です。

アナフィラキシーとは

食物アレルギーの中で最も重症なものが、アナフィラキシーです。

症状は、じんましんやかゆみなどの皮膚症状、目のかゆみやむくみ・唇の腫れなどの粘膜症状が多く、その他にも腹痛や嘔吐、血圧低下などとさまざまです。アナフィラキシーはこれらの症状が複数に渡り全身性で急速に現れます。

血圧が下がり、意識がもうろうとした症状が現れた時は「アナフィラキシーショック」といい、緊急性があります。できるだけ早く適切な処置や治療をしなければ生命に危険が生じます。

食物アレルギーの診断を行う時は

食物アレルギーの診断や処置は難しいものです。アレルギー反応が出たら、自己判断せずに病院で診察を受けましょう。

食物アレルギーの診断を行う場所は、症状により異なります。緊急性があれば救急病院での診察となります。そのほか小児科や、明らかにじんましんなどの皮膚症状は皮膚科、咳などの呼吸器系の症状は呼吸器科を受診すると確実です。

そのため、日頃からかかりつけの病院をみつけておくと良いでしょう。診察日と診察時間・場所、病院までのアクセス方法を確認しておくと緊急時に役立ちます。

かかりつけの病院を選ぶポイントは主に4つです。
◎ 近所で評判が良い。
◎ 患者の話に耳をかたむけ、しっかりと聞いてくれる。
◎ 病気や治療、薬などの説明をきちんとしてくれる。
◎ 必要に応じ、適切な病院や医師を紹介してくれる。

人それぞれ、病院や医師との相性もありますので、通いやすい病院を選びましょう。

食物アレルギーかな?と思ったときは

赤ちゃんの乳児湿疹がなかなか治らず長引いている場合や、幼児が離乳食を食べた後2時間以内にじんましんなどの症状がみられるとアレルギーの可能性があります。

普段から、食べたものを記録した「食物日誌」をつけておくと受診の時に役立ちます。
何をどのくらい食べたか、何分後に症状が出たか、どんな症状が出たか、家族にアレルギー患者がいるかなど症状が出た時はメモをしておきましょう。

また診察の際、症状が治まっている場合があるので、写真や動画を撮っておくと診察がスムーズです。

食物アレルギーの対策

食物アレルギーを起こす可能性がある場合、まずはアレルギー検査をしましょう。血液検査・皮膚検査の2種類があり、かかりつけの病院で検査すると対策ができます。

また、授乳中はママが食べたものでアレルギー反応が出ることもあります。場合によっては、ママの食物除去の対処も必要となります。

症状は食べてみないとわからないため、アレルギー反応が出やすい食材を知り、加工食品などを購入するときはアレルギー表示の確認をしましょう。

食物アレルギー表示について

食物アレルギーには、7大食物アレルゲン(卵・牛乳・小麦粉・えび・かに・落花生・そば)と呼ばれるものがあり、アレルギー表示が食品衛生法にて義務付けられています。

卵や牛乳・小麦粉は、アレルギー反応が出やすい食材、えび・かに・落花生やそばは、重度のアレルギー反応が出る可能性がある食物です。

そのほか、アワビやいくらなどの20品目は可能な限り表示となるので、食品表示にも注意しましょう。

さいごに

食物アレルギーは、小学生にあがる頃までに治ることも多いですが、カビやダニで発症する吸引性、化粧品などで発症する接触性は治らない可能性があります。

また、大人になってからアレルギー発症をするケースもありさまざまです。

シングルマザーだと子育てで頼れる方も少なく、子どものアレルギーに気づきにくいこともあるかもしれません。「これくらい大丈夫」と安易に考えずに、全身に何かしらのトラブルがあれば病院へ診察するなど対処をしていきましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)