SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)とは、インターネット上で実際に会わずとも、社会的なつながりを作ることの出来るサービスの事です。
現代では、スマートフォンやインターネットの爆発的な普及によって、若い世代はもちろんの事、年配の方も聞いたことのない人は少ないという世の中になってきました。
そんな中、SNSを利用するユーザーで比較的多いとされている年齢が、10代から20代の若い世代の方々です。
今、記事を読んでくれている方も、実際にお子さんが利用しているという方も多いのではないでしょうか。
SNSは連絡のやりとりや情報の収集など便利な機能が沢山あるのですが、その裏には重大な問題も潜んでいるかもしれません。
SNSの「つながれる」魅力
SNSは困ったときに、家族間や友達間ですぐ連絡し合うことが出来たり、趣味を共有できる仲間を見つけられたりなど、凄く便利な点が多くそのほとんどが無料で使用できるため、進んで活用する方も多いと思います。
実際に私も沢山のSNSのアプリをダウンロードしているユーザーの一人です。
SNSには自分から物事などを日記の様に画像と文章などで発信できる機能が備わっており、私もその日あった出来事や、趣味の話などをよく発信していました。
反応をもらえたら時は満たされた気になる
その投稿に対して、コメントやいいねという反応をするような機能もあり、そういう反応をもらえた時はすごく満たされる思いがありました。
これらの投稿は元々本人が設定をしない限り、不特定多数の人の目に触れる事が多い場合がほとんどです。
アプリによっては知らない人から反応やコメントをもらうこともできるので、自分の投稿に対して知らない人から好意的な反応やコメントが来た時は「認められた感じ」がして、身内に褒められるよりも嬉しく思ったのを覚えています。
そこから自分もコメントを返信するなどして仲を深めた方もいました。
でも私は、様々なSNS上で起こった犯罪のニュースを見て思いました。
この「認められたい」が大きく関連しているのだと。
行き過ぎる「注目されたいという欲求」
近年ニュースでも見る機会が多くなったSNS関連の犯罪。
その動機のほとんどが、「注目されたいから」「いいねが欲しいから」「有名になりたかったから」などというものでした。
ネットが普及したことによって通信内でも人と人が簡単に繋がれて、時には顔を出さずとも話すことが出来るようになったことで、以前よりもより簡単にちょっとしたきっかけで注目を浴びる機会が格段に増えた事が一理あるのではないかと考えます。
欲を張ってしまった結果が
自分の発言や行動などが周囲に賛同されることで嫌な思いをする人は少ないと思います。
それが、簡単に見知らぬ人と繋がれるSNS上でちょっとした発言や行動で賛同や好意的な反応を集めてしまうと、より嬉しい気持ちになるのは明らかです。
それが取り組むモチベーションなどの良い方向に進めばいいのですが、そこで止まることが出来ず、もっともっとと欲を張ってしまった結果、問題行動や犯罪を起こしてしまうことになってしまったのだと感じました。
承認欲求とは?
これが「承認欲求」というものです。
この感情は人間誰にでもあるものですが、子どもの時期にあまり周囲から褒められる機会が少なかったり、怒られてばかりの環境下だったりすると、どんな時も「褒められたい」「認められたい」という欲がより増していきます。
それを、簡単に賛同者が見つかるSNS上に求めることによって、満たされない欲を埋めようとしているのかもしれません。
なので、幼少期から親や周囲の人が子どものその子自身の存在を、認めてあげることが大事なのだと感じました。
こどもの社会で頻発する「SNSいじめ」
出典:gahag.net
SNSは上記で紹介したように、好意的な反応やコメントを受け取れるのはもちろんの事、反論や批判的なコメントも同じように投稿することが出来ます。
罪悪感を感じにくい
その為、直接いいにくい悪口なども簡単に書き込めることが出来てしまうのです。
そのなかで問題になっているのが、短文やりとり型のSNSによるグループ内でのいじめです。
大人数で一人の子に対して悪口で攻撃するのですが、文面上のやり取りのため悪口を書いている側も言いやすく、罪悪感があまり起こりません。
クラス内のグループだったり、部活内であったりなどグループの構成は様々ですが、この様な形のいじめは割と学校など近くにいる人とのケースが多い気がします。
大人にばれにくい
悪口の内容としては、直接的に傷つけるものもありますが、相手が見ていると分かっている上で、まるで見ていない場で言っているような発言をして傷つけたりします。
私は当時ぽっちゃりしていたため、それに関連した悪口を沢山書かれていたことがあり、とても傷ついたのを覚えています。
更に、SNSのグループ内の会話というものはそのグループの人達でしか閲覧することが出来ないため、被害者の子本人が担任や親に内容を伝えたりしない限りバレることが少ないのも厄介なところで、これでなんらかの事故が起きた場合「知らなかった」「認知していなかった」というケースになりかねないのです。
悪口を言うだけが加害者じゃない・「傍観」という加害
現代で多発するSNSいじめ。
10代の若い世代は、学校やサークルなど、なんらかの形で大人数でも少人数でもそのSNSのグループ内に入っているという方は多く居ます。
多くの人は、そのグループ内でいじめが起きたときには、グループの人数が多ければ多い程、見て見ぬふりをする人が大半です。
実際に私も、そうしてしまうかもしれません。
その理由は「次は自分かもしれない」と思うからです。
これは昔も今もいじめの場で存在している気持ちですよね。
傍観が引き超す問題点
「加害者のリーダー格の人に少しでも逆らえば、次は自分が被害に遭うかもしれない」という思いから、傍観したり、時には加害者の一人に加担したりしてしまいます。
そこで周りが何もしないまま被害者が孤立していき、事故が起こるケースも少なくありません。
貴方は、こういった場面にあったとき「この時もし見て見ぬふりをせず、何かすれば変わったのだろうか?」とは思いませんか?
当時の出来事
私は、小学生の時クラスでいじめがあり、傍観者の一人でした。
その子は別に汚いわけでもないのに、ばい菌扱いをされていて凄くひどいいじめでした。
当時の私は傍観していながらも心にモヤモヤを抱えていて、ある日それが爆発してその子をいじめていた子に「自分がやられたらどう思うか」と怒鳴りつけました。
それでことが収まったわけでなかったので、自分の無力さを感じた私でした。
しかし、それから何年かして私が学校を不登校で休みがちになったときに、当時いじめられていた子が、凄く私の事を心配してくれたのです。
そして「あの時は有難う」とまで言ってくれました。
その時のことをハッキリとは覚えていいじめを完全に止めることはできなかったのに、その子は覚えていてくれて感謝の言葉まで言ってくれました。
その時私はすごく大切なことに気づかされたような気がしました。
予防策としては
いじめている側に真正面から抗議や制止ということが出来なくても、本人のために周りの大人に匿名でグループ内の会話を見せながら相談したりするのも大事でしょう。
それが大きな解決に繋がらなくてもそれで小さな解決を積み上げて徐々になくしていくこともできると思います。
そして何よりも被害者に気遣う言葉をかけてあげたり、話を聞いていくことが被害者の子にとってささやかな救いになるのではないかと思うのです。
もし、自分の子どもが「最近クラスで○○さんの悪口が増えている」などの相談を受けたときは親身になって話を聞き、一緒に子どもがどんな行動をとるのが一番良い方法かを考えてあげましょう。
そして、「告白すれば次は自分じゃないか」という不安のなかで勇気を振り絞って相談をしてくれたことを認めてあげてくださいね。
さいごに
今では中学生やさらには小学生でもスマートフォンを持っているという子どもが増えている時代です。
確かに公衆電話は減っているし、防犯という観点からも重宝することも多いに同感できます。
でも、間違えた使い方をしてしまうと逆に犯罪に巻き込まれたりしてしまうことも多く、見えない怖さも秘めているのもまた事実です。
自分のお子さんにスマートフォンを持たせたり、ネットをさせるときは各家庭で時間のルールを決めたり、フィルタリングをかけるなどしてその子に合った活用方法を作ってあげることが大事かもしれません。
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